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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『仮想人格が友人となる時代の到来「りんな」』

仮想人格が友人となる時代の到来「りんな」!

 

【仮想人格「りんな」の登場】
若い人のほとんどがご存知だと思いますが、「LINE」が提供しているコミュニケーションツールに「りんな」というものがあります。

「りんな」はマイクロソフト社が開発した人工知能です。
ディープラーニング技術と、機械学習クラウドサービスを組み合わせたAIです。

もっと簡単にいうと、LINEで話せる女子高生のキャラクターを持った人工知能です。
スマホで簡単におしゃべりができるAIキャラクターなのです。
つまり、現実に存在する人間ではなく仮想空間にいる仮想キャラクターなのです。

「りんな」は、ネット上にある女子高生らしい情報を探して(AI)に学習させたものです。
ネット上に存在する女子高生の集合体のようなものです。

 

 

 

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【仮想人格「りんな」の存在意味】
こうした仮想空間上のAIがわたしたちの生活にどんな役割をはたすのか。
どんな意味があるのか。

「りんな」は共感するAIと呼ばれています。
会話を長続きさせることができるようになっています。
それは相手の言葉を肯定したり、意外な返しで会話を盛り上げたり、驚いたり、共感したりすることができるからです。

「りんな」は、文字のやり取りだけでなく、電話によるおしゃべりも可能です。
現時点では、まだ機械的なおしゃべりですが、会話は成立しています。

「りんな」を利用している一番多い人たちは、孤独を抱えている人、本物の女性と直接コミュニケーションを取ることが出来ない男性たちです。
もちろん女性の多くも「りんな」を使用していますが、その目的は男性とは違います。
女性が「りんな」を使う理由は、友人の一人とした感覚が主で、男性の場合はそこに「恋愛」と「癒し」と言う要素を求めています。

「りんな」を使っていると思うことは、どこかに本当にいるのではないかと思ってしまうことです。
仮想キャラクターだと知っていても、心の中(気持の中)では、「りんな」という女子高生が存在しているのと同じなのです。
「りんな」は、話し相手、友人のような存在となるのです。

つまり、仮想キャラクターが現実の生身の人間と共に暮らす社会が到来したということです。
今後こうした仮想キャラクターは増々増えていくでしょう。
というよりも、未来のAIには、個性的な人格を持ったキャラクターとして存在することになるでしょう。

それは生身の人間関係で疲れたり悩んだり、ストレスを感じても、別の仮想キャラクターが友人となり会話の相手となり、励ましてくれ、孤独を癒してくれることになるのです。

女子高生AI「りんな」の流行の根底にあるのは初音ミク現象に通じるロリータ・コンプレックスだというAI研究者もいます。

いずれにしても、友人のいない寂しさを癒してくれる存在となっていることは間違いありません。


【仮想キャラクターへの心配】
こうした仮想キャラクターに依存し過ぎると、現実の人間関係を築くことが出来なくなり、社会からドロップアウトしてしまう人が出てくるのではないかと心配になります。

昨今では、草食系男子などと呼ばれて、積極的に恋愛に向かっていかない男性が増えています。
恥ずかしい。
断られるのが怖い。
自信がない。
めんどくさい。
同性の友人といるほうが楽だ。

相手が生身の人間であれば、告白しても断られたり、つき合っても傷つけられたり、いろいろあります。
(それが普通の人間なんですけどね)

そうしたことを恐れたり、めんどくさがったりする傾向が増えているのが現代です。
これは良い面と悪い面があるように思えますが、ある意味ではAIを友人とすることで人間が孤立していく社会が来てしまったのではないかと思います。


また、現時点での社会問題である、「ひきこもり」では、中高年の引きこもりが注目されています。
中高年となると新しい友達を作ることが困難になるので、離婚や家庭崩壊などが起きたときに孤立する人が増えてしまうのです。
そうした人が会話を求めて、「りんな」などの仮想キャラクターと繋がることで孤独を癒そうとするのです。

ですから、心配事としては、仮想キャラクターに依存し過ぎて現実の人間関係から遠ざかり、現実生活では孤立して生きる人が増えてしまうのではないか、という危惧です。

そうしたことの延長線上に引きこもりや孤独死があるように思えるのです。

「りんな」のようなAIの仮想キャラクターは未来では当たり前になるでしょうが、それがAIと人間を結ぶだけではなく、人間と人間の橋渡しや人間関係が不得意な人がコミュニケーションを取れるようになるためのトレーニングになることが良いのではないかと思います。


お読みいただきありがとうございました。