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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『AIロボットの劇的な進化が人間の仕事を奪っていく【前編】』

AIロボットの劇的な進化が人間の仕事を奪っていく(前編)!

 

【AIロボットの登場】
〈黒柳徹子ロボット〉
徹子の部屋で有名な黒柳徹子さんのアンドロイドロボットがいることを知っていますか?
このアンドロイドは名前を「totto」と言います。

このtottoは放送40年以上を超える徹子の部屋の会話データを学習しているAIアンドロイドなのです。
声も黒柳徹子さんの音声を使用していて、会話も本人が言いそうな台詞や言葉を発します。
また、アンドロイドの体の寸法は完全に本人と一緒なのだという。
本人の身体を3Dスキャンして作られているのです。

 

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これは2018年に東京ビッグサイトで行われた「ワールドロボットサミット2018」で発表されたものです。

いまロボットが劇的に進化を遂げています
それはAIを頭脳とすることでいままでにないロボットが登場しているのです。
いわゆるAIロボットが近い将来の世の中を大きく変えていくことは間違いないようです。

「ワールドロボットサミット2018」では、いろいろなAIロボットが展示発表されていましたが、いくつか紹介します。

 
〈卓球の相手をしてくれるAIロボット〉
人間の動きからその人の実力をAIが瞬時に見極め、レベルに合わせた球を打ち返してくれるロボットです。
これなら練習相手がいなくても練習が可能です。
これをもっと進化させて、AIロボットに対戦したい特定の選手のデータを入力することができれば、疑似試合が出来ます。
そうすると実戦的な練習が可能となります。
将来的にはそのようになることを期待します。

 

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〈調味料や薬品などを調合するAIロボット〉
調味料や薬品などを目的の分量にぴたりと合わせて調合してくれるAIロボットがあります。
用途は台所のお手伝いから新薬の開発支援など幅広く活躍が期待されているAIロボットです。

これからの社会は、こうしたAIロボットが人間社会に入り込んでくることは間違いありません。
そのことでわたしたちの仕事や生活が劇的に変化することになるでしょう。
AIやロボットが人間の仕事を大きく変えてしまう未来は、もう目の前に来ているということなのです。



【AIロボットが働く街ラスベガス】
アメリカのラスベガスというカジノやレストランなどのサービス業を中心に稼ぎ出すマネーは1日で300億円を超えると言われています。

このラスベガスがいま、AIロボット導入の実験場となっているのです。
ショッピングモールの一角にあるバーで働くのは人間でなくロボットです。
「バーテンダーロボット」が客の注文を受けると120本のボトルから必要な酒やジュースを選び出しカクテルを作ります。
シェイクも豪快に行います。

 

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ホテルでは「デリバリーロボット」が活躍しています。
宿泊客から頼まれた水などの小物をポーターに替わって客室まで届けるのです。
このロボットには最新のAI技術が搭載されています。
カメラを人間の目のように使って人や障害物をよけながら進むことができます。
エレベーターを無線で操作し、目的の客室に最短距離で向かいます。
客室まで来ると電話を鳴らして到着を知らせます。
客はドアを開けてデリバリーロボットから注文したものを取り出します。
このデリバリーロボットを使用しているホテルの営業責任者は「近い将来多くのホテルがデリバリーロボットを使用するでしょう」と述べています。

 

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アメリカの多くの都市のなかでラスベガスがAIロボットによる自動化が最も進むと予測されています。
10数年後、65%以上の仕事が自動化されるという調査結果が出ています。
それは多くの労働者が失業して職場に人がいなくなるかもしれないと言われています。

そうしたことを懸念してラスベガスで働く人たちが声を上げました。
いわゆるデモです。
ラスベガスのサービス業で働く人たちが一斉にデモを起こしましたのです。
彼らの要求はAIやロボットの導入で自分たちの仕事が奪われないように保証すること。
要求が通らない場合はストライキも辞さないと経営側につきつけました。

彼らの声の一部を紹介します。
「黙っていると会社は明日にでもAIロボットを導入し私たちは失業してしまいます」
「テクノロジーを導入して我々を排除する会社にNOを突きつけているんだ」
「テクノロジーは私たちから仕事を奪っています」

彼らはAIやロボットの導入により自分たちの仕事が奪われることに抵抗しているのです。
それだけ危機感を感じているのです。
おそらくラスベガスでのAIロボット導入の成否は今後のアメリカ全土へ影響を与えていくことになるはずです。

このようにラスベガスでは、雇用を守る闘いが行われているのです。

彼らにとって新しいテクノロジーは敵であり、AIやロボットに仕事を奪われないことが大事だと主張しています。
こうした活動の中心は労働組合です。
経営側と労働組合の交渉は上手くいきません。
それはそうです、経営側はAIやロボットによる効率化や客寄せ効果を期待しているのに対して、労働者側にすればAIやロボットは自分たちの仕事を奪う存在でしかないのですから。

AIロボット導入に反対するホテルで働く女性の主張はこうです。
「お客は私たちとの親密な会話を楽しみにしているのよ」
「ロボットなんてとても退屈よ」
人と心を通わせることが出来ないAIやロボットにサービスの仕事など出来るはずない。

たしかに心を持たないAIやロボットは人間のように“心を通わせる会話”は出来ないかもしれません。
しかし、表面上人間と同じ会話はやがて出来るようになります。
なにより重要なのは、AIロボットは人間と同じかそれ以上の業務をこなすことが出来る、ということです。
生身の人間とのコミュニケーションを楽しみにして訪れるお客を満足させることは出来ないかもしれませんが、新しい価値観であるAIやロボットと会話をしたり接したりすることを楽しみにするお客もいるはずです。

大切なことは、AIやロボットが仕事を奪う敵だと決めつけた立場から離れ、お客の立場になってみることではないでしょうか?

旅で楽しいのは「出会い」や「現地の人とのふれあい」だったりします。
でもそれがAIやロボットでも「触れ合う」と感じる人もいるはずです。



【広がるAIロボットの活用】
〈イチゴ収穫ロボット〉
AIロボットの活躍が最も期待されている分野が農業です。
アメリカのフロリダでは、「イチゴ収穫ロボット」が活躍しています。
このロボットは巨大な車の姿をしています。
イチゴは熟し方に差が有り、傷みやすいのでコンバインのような機械で一気に収穫することは出来ません。
日本のビニールハウスで栽培されるイチゴならまだしも、広大な土地を使って生産されるフロリダのイチゴ畑では、人力による収穫は大変な重労働です。

「イチゴ収穫ロボット」は、カメラが捉えた映像を元にイチゴの熟し具合を瞬時に判別します。
色、大きさ、形を見て熟したイチゴから収穫していきます。
これにはAIによる画像解析があるからです。
このイチゴ収穫ロボット一台で人間の労働者30人分の仕事をこなすことができるのです。
イチゴ収穫ロボットを開発したのはベンチャー企業ですが、そのベンチャー企業はイチゴ農家が出資して作った企業なのです。
その理由は労働力不足です。
いままで頼ってきたメキシコからの移民労働者が減少したからです。

イチゴの収穫は腰を屈めて行う作業なので過酷な作業です。
ですからアメリカ人(白人)は当然やりたがりません。
そこでメキシコからの移民労働者に頼ってきたのです。
それが減少しているのですから、イチゴ農家とすればAIロボットの導入は最適な解決策なのです。

 

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〈採用面接AI〉
ある企業に面接に行ったら、面接官がAIだったらどうしますか?

アメリカのある企業が開発した人間に代わって採用面接をするAIがあります。
そのAIは、企業の人事担当者からの問い合わせが殺到しているそうです。
カメラに映った表情とマイクの音声から企業が求める適合度をAIが判定します。
AI面接は、あらかじめ用意された質問に答えていくことで進んで行きます。
その質問に答える話の内容はもちろん、声のトーン、話し方、顔の表情など25000のポイントから判定します。

はたしてAIによる面接は正しく行われるのでしょうか?

考えてみれば、人間が行う採用だと、どうしても「先入観」「思い込み」「好悪」などが混入してしまいます。
一番いけないのが「偏見」です。
そうしたことがまったくない人間の面接も珍しいでしょう。

ですが、AIによる面接はそうした人間の欠点ともいうべきことがありません。
偏見や好悪の感情を差し挟みません。
AIは企業と人間の適合度のみを考慮します。
ある意味で公平な面接といえるでしょう。


【産業革命をもたらした新テクノロジー】
産業革命発症の地はイギリスです。
蒸気機関の発明によってもたらされた第1次産業革命は、手作業が中心だった繊維業などで大量の失業者を生み出した。
19世紀初めには機械打ちこわし運動が労働者によって行われました。
しかし、結果的に製鉄、鉄道などの近代工業を誕生させ、新たな雇用を生み出しました。

新たなテクノロジーの誕生はこれまであった仕事を破壊する一方で、新しい仕事を作り出します。

20世紀初頭の石油や電気を使った第2次産業革命でも同じことが起きました。
1900年のニューヨークのパレードでは馬車が使用されていました。
しかし、わずか13年後には馬車が姿を消し、代わりに自動車が登場しました。
T型フォードが発売(1908年)されることによって馬車は最盛期の1/10に激減し、馬に関わる仕事は消えていきました。
一方で新たに生れた自動車産業が失業者を吸収し、労働者の賃金も上昇したのです。

第3次産業革命は、20世紀半ばに始まりました。
主役はコンピュータです。
コンピュータの原点となるのが、半導体部品のトランジスタ。
1940年代にアメリカで発明されたものが有名です。
もうひとつ重要なのが第二次世界大戦から開発が始まった真空管コンピュータです。
トランジスタとコンピュータの発明によってまた同じことが起こりました。
当時花形職業だったタイピストや電話交換士などが失業へと追いやられました。
その代わりにエレクトロニクス産業が勃興し、経済は成長し、賃金も右肩上がりに増えていきました。

こうした歴史から学ぶことは、いつの時代も新しいテクノロジーは新しい仕事を生み出してきたということです。
その影として失われ仕事もあったということです。
いつの時代も新しいテクノロジーは生産性を上げ、賃金を上昇させました。


【人間という労働力は必要なくなる?】
しかし、インターネットの普及と共に狂いが生じてきました。
2000年を境にして、労働生産性は上昇しているにも関わらず、賃金指数が伸び悩むという現象が起きてしまったのです。
その流れを加速させると見られているのが、第4次産業革命の主役なのです。
(第4次産業革命は、AIとロボットが主役です)
劇的に進化したAIとそれを頭脳とするロボット
AIを搭載したロボットは人に替わって多くの仕事をこなすことができるため、もはや雇用も賃金も伸びないのではないかと懸念されています。

AIの特徴である画像診断は、人の顔を認識したり、医者が見逃すガン細胞も発見してしまいます。
そのうち人間の仕事のほとんどを機械(ロボット)がやってしまうときが必ずやってくると予測している人もいます。
それは人間が働く必要はなくなるということを意味します。


「AIロボットの劇的な進化が人間の仕事が奪っていく(中編)」に続く。


お読みいただきありがとうございました。