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『進化する空手は東京オリンピックでメダルを量産できるのか?』

【東京オリンピックで日本空手は躍進する】


2020年の東京オリンピックで正式種目となった日本の武道『空手』
もう数十年も前からオリンピック競技として期待されながらも、実現しなかったオリンピックの舞台が今年実現します。
いよいよ晴れの舞台に空手家たちがあがります。

ですが、そこに立ち塞がるのが外国人選手たち。
日本のお家芸であり発祥の地である日本の選手は負けられません。
それには日本の空手を進化させることが必要なのです。 

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【空手の競技について】


空手のことを詳しく知らない人のために簡単に解説します。
空手の発祥は沖縄。
中国の南拳(南方の武術)が沖縄に伝わり、もともとあった沖縄拳法と結びついて出来たのが空手です。
当初は唐手と呼ばれていました。
(唐は中国を意味する)

空手が本土に渡って、主に大学生などに広がることで日本中に空手が普及します。
ここでいう空手とは世間でいうところのいわゆる『伝統空手』です。
伝統空手には四大流派というのがあります。
『松濤館流』『剛柔流』『糸東流』『和道流』の四つです。

この『伝統空手』といわれている武道(競技)がオリンピックの種目となったのです。

空手には『極真会館』などのフルコンタクト空手や防具をつけて試合をする防具付き空手などがあります。

オリンピックの正式種目となった伝統空手の特徴は『組手』と呼ばれる相手と闘う試合と『型』と呼ばれる空手の技をひとりで演武して競うものの2つがあります。

空手競技には『組手』と『型』の2種類があると述べましたが、この二つはまったく別の競技としてみるべきなのです。
『組手』は、一瞬のすきをついて一撃を入れる試合形式の競技。
組手はポイント制で行われ、原則強い衝撃を与えないというルールで行われます。
この実際には当てないルールのことを「寸止め」と言います。

『型』は、技の正確さやスピード、力強さを競いあう競技。
型は、見えない仮想的に対して攻撃と防御を繰り返す動きなのです。

2020年の東京オリンピックでも、『組手』と『型』の2種類で争われることになります。

 

 

【最新のデータ分析でメダルを取る】


実は、日本の空手界は2016年からデータ分析を行っています
これは日本の柔道がデータ分析を生かして練習した結果、オリンピックで躍進したことからそれに習ったのです。

データ分析とは、実際の試合を録画したものをデータ化して分析することです。
つまり「なぜ負けたのか」「なぜポイントを取れなかったのか」などを分析することです。
勝敗の要因を分析することで、外国人選手たちに勝利してメダルを取るために空手という競技を進化させようとするものです。

 

《データ分析で見えてきたもの》
データ分析でいくつか日本選手の課題が見えてきたのです。


《組手に関して》
〈日本選手の弱点〉
「先取されたときに負けることが多い」
組手の試合では、先取ルールというのがあります。
先取ルールとは、同じポイント(同点)ならば、先にポイントを取ったほうが勝ちとなるルールです。
このことから日本選手は外国人選手に先にポイントを取られると焦ってしまい、それが原因で負けてしまうことが明らかになりました。
つまり、焦って攻撃が雑になったり、隙ができて相手に反撃をくらってしまうのです。


「上段蹴りを決められると負けることが多くなる」
日本選手が上段蹴りを決められたときの勝率は、勝ち22%、負け78%です。
つまり、約8割も負けてしまっていたのです。
そこにはルール上の要因もあります。
上段蹴りは3ポイントを獲得できるのです。
それに比べて突きは1ポイントしか獲得できません。
外国人選手は意図的に高ポイントを取れる上段蹴りを決めようとしているのです。

日本選手は近い間合いや一瞬の勝負のスキルが高いのです。
そこを外国人選手は警戒しています。
そこで外国人選手は、じりじり日本の選手が出てくるのを待つ。
出て来たところに体格差(リーチ)を生かして潰したり、カウンターを打ってくる。
外国人選手は、はっきりと日本選手の特徴を知って、対策をしっかりと立てているのです。
対日本選手の対策がカウンターなのです。


〈勝利のポイント〉
日本選手が外国人選手に勝ってメダルを獲得するには、いくつかポイントがあります。
・圧倒的な手数を出して相手に何もさせないでポイントを取る。
・外国人選手の上段蹴りを封じることと、日本選手が上段蹴りを磨くこと。 

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《型に関して》
型の評価ポイントは、
「スピード」「力強さ」「バランス」「タイミング」「技」「立ち方」「空間の把握」「極め」「流れるような動き」「正確な呼吸(息吹き)」です。
オリンピックに採用されている型の種類は102あります。
選手は102ある型からひとつ選んで演武します。


〈日本選手の弱点〉
「キレはあるがパワーで負けている」
日本選手が得意とするのは「キレ」です。
体の軸がぶれずにスピードある演武をする選手が多いのです。
一方、外国人選手はパワーがあり、力強い演武となるのです。


〈勝利のポイント〉
軸をブラさずにパワーある型を演武すること。 

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【オリンピックを楽しく見るポイント】


東京オリンピックで空手を観戦する場合、ここに注目して見たり応援すると、より楽しくなります。

『組手』に関して
・日本選手が相手にポイントを先に取られたとき、その後どう反撃するのか、如何に逆転するのか。

・日本選手が先に仕掛けた場合、ポイントを取れるのか。
(日本選手が前に出たり、攻撃を仕掛けたときにその攻撃を潰されたり、カウンターで反撃されないか)


『型』に関して
・指先から足の先まで感じさせる力強い演武が打てるか。
・スピードとキレで外国人選手を圧倒できるか。

こんなところに注目して空手を観戦(見る)とより空手を楽しめると思います。

 

 

【スポーツ界に普及するデータ分析】


すでに柔道はデータ分析によりメダルを増やした実績があります。
データ分析によって、勝つための対策をたてる活動は今後どんどん普及していくことでしょう。
これからのスポーツ界にとってはデータ分析なくてはならないものとなるでしょう。
逆に言うと今後のスポーツ界は、すぐれたデータ分析ができるAIを持つ国や団体が勝利を得ることになるでしょう。
そう遠くない未来にはスポーツ界専門のデータ分析をするビジネス(会社)が始まっていくでしょう
AIはスポーツの勝利をも生み出すことに貢献していくことでしょう。

 

 

【個人的な意見】


外国人選手と日本選手の空手には違いがあります。
外国人選手の特徴は「蹴りを多く使う」「変則的な攻撃をする」ということです。
なぜ外国人選手が蹴りを重視するのかというと、蹴り(特に上段蹴り)が3ポイントと高得点につながるからです。
そして、外国人選手の蹴りには秘密があります。
世界中で比べてみると日本の空手よりも韓国のテコンドーの方が広く普及しているのです。
外国勢はテコンドーから蹴りを学んでいる、またはテコンドーから影響を受けているのです。

一方、日本選手は「突き」が得意な人が多いのです。
突きは1ポイントしか得点にならないため、日本選手が外国人選手に勝つためには「蹴り技」を磨いていく必要があるのです。

ちなみに、わたしは高校生のころに地元の空手道場に通っていました。
その道場はテコンドー協会にも所属する空手の流派だったので、テコンドーの技を取り入れていたのです。
ですから空手とテコンドーの両方に理解があるのです。 

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今年の夏。
日本の空手が世界中から注目を浴びます。
伝統空手ではありませんが、同じ空手をやっていた者として、東京オリンピックで日本がメダルを取ることを期待したと思います。
応援します!
頑張れ、日本!!


お読みいただきありがとうございました。