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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『進化する超絶技巧ロボットアーム!』

進化する超絶技巧ロボットアーム!

 

【ロボットが人間に近づくためには】
ロボットというと、アトムとかドラえもんなどの人型をイメージする方も多いと思いますが、現在活躍しているロボットのほとんどは人型をしていません。
では、どんなロボットなのかというと“アーム”です。
つまり人間の腕の代わり、もしくは人間の腕や手で出来ること以上のことをするロボットアームがロボットの主流なのです。

足は移動のために必要なものなので、作業だけに特化したロボットであれば足は必要ありません。

人間が他の動物とは違い道具を使い様々な物を造り出すことができる理由は、“腕”または“手”が器用に使用できるからです。
四つ足の生き物はモノを掴むことはできません。
ですから道具を使用することも人間のようにモノを使用することが出来ません。
極端な言い方をすると、人間が知的生命体であるためには腕と手の機能が必要だと言えます。

ですからロボットで一番重要な部分が“アーム(腕)”なのです。
このロボットアームがいま劇的進化を遂げています。

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 【活躍するロボットアーム】
現在活躍しているロボットアームをいくつか紹介します。


〈物流の現場で働くロボットアーム〉
ロボットアームは物流の現場で導入され始めています。
ロボットアームが重たい荷物を持ち上げ、ベルトコンベアに流します、行き先別に選り分けることが出来ます。
つまり、荷物の仕分け作業に人間の手が必要なくなるということです。

 

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〈餃子を製造するロボットアーム〉
2台の小さめのロボットアームが共同して餃子を一から作りキレイに並べることまで行います。
どれも同じ大きさ、同じ量の餃子を作ることが出来ます。

〈医薬品の開発作業を援けるロボットアーム〉
アームを自由自裁に動かし試験管やビーカーを掴み、分析作業を行うことが出来ます。
液体の入ったビーカーを振ることも、狭い場所でも作業することが出来ます。
危険な薬品も扱うことが可能なので人にとっては助かります。

〈ボールペンを製造するロボットアーム〉
やはり数台の小型ロボットアームが共同してボールペンの小さな部品、細い芯などを起用に掴みボールペンを組み立てていきます。

〈コンビニで商品を正確に並べるロボットアーム〉
コンビニの商品棚に決まった商品を決まった場所に並べることがロボットアームには可能です。
また、廃棄商品を掴みバーコードで期限切れであることを確認し、廃棄する箱に入れることも出来てしまいます。


人間の手の代わりをするのが“グリッパー”です。
このグリッパーによってモノを掴むことが可能になります。
グリッパーの先端には“吸盤”がついているので、掴んだモノを傷つけることなくモノを運ぶことが出来ます。

人間の腕には自由度(関節の動き)が7つありますが、肩、肘、手首などの関節がそれぞれ2つの動き(前後左右とひねる)ができます。
ですから6関節あればロボットアームでも人間の腕と同じ動きが可能になるのです。
いま活躍しているロボットアームのほとんどは、関節が6つ以上あるのです。

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【進化するロボットアーム】
ロボットアームの最大の特徴は、人間より作業の精度が高いということです。
細かい作業、複雑な作業でも休みなくこなすことが出来ます。

ロボットアームによって「新しいモノづくりや仕様変更を可能にし、商品を進化させていくモノづくりが可能になる」のです。


いままでのロボットアームが複雑な作業をこなすには、人間が一行一行詳しくプログラムを組んで動作をさせなければいけなかったのです。
これをティーチングといいます。
ティーチングは専門の技術者がプログラムを組んでロボットにある動きを覚えさせるもので、これには時間と労力が必要だったのです。

ですが、進化したロボットアームは、専門知識(プログラミング)がない人でも特定の動き、作業をロボットアームに覚えさせることが出来るようになったのです。
どうするのかというと、人間がロボットアームにさせたい動き(作業)を実際に人間の手でロボットアームを動かしてみるのです。(人間の手動でロボットアームを動かす)
すると、ロボットアームは人間の手が動かした動きを学習・記憶します。
そして覚えた動きを寸分違わずに再現することが可能になったのです。
要するにダイレクトに“動き”によってロボットにさせたい動き(作業)を覚えさせることが可能となったのです。

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これはなにを意味するのか。
それは専門知識が必要なくなるので、ロボットに関して素人でも広範囲に使用することが可能になったことを意味します
小型化すれば家庭に入り込み、多くの人が個人的なロボットを使用するという意味で広く普及することが現実化してきた、ということです。

例えば、料理のときの助手としてロボットアームを使用してもいいし、ロボットアームを横に置いて一緒にゲームを楽しむ相手として使用してもいいし、重たいモノを持ち運ぶ手伝いとして使用したりできます。

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小型化と低価格化の問題さえクリアすればロボットアームが家庭に入り込み、個人の所有物として購入、使用されることが可能になります。

 

【個人的な意見】
超個人的な意見を言わせてもらえば、いま卓球のコーチ(練習の相手)をするロボットアームが開発されていますが、卓球が可能ならば他のスポーツの練習の相手をするロボットが登場すれば“おもしろい”と思います。

例えば、空手や柔道やボクシングの練習相手としてのロボット。
個人の力量を把握し、その人にあった練習の助けをし、レベルアップをさせてくれるロボット。
具体的に言うと、組手(スパーリング)の相手をしてくれるロボットがいたらいいなぁ~と思います。
このロボットは単に組手の相手をするだけでなく、使用者の課題を見つけ出し、欠点を修正する練習を誘ってくれることが必要です。
それもAIを搭載することで可能となるはずです。

もちろん蹴ったり突きを入れたりしても人間の手や脚に怪我をすることがないように、ロボットの表面は柔らかい素材で作られていることが必要ですし、柔道の相手をするなら投げられたりしても簡単に壊れないことが必要です。
もちろん軽量ロボットでなければいけません。
これには多くの課題が含まれているので、すぐには実現可能にはならないでしょうが、いつの日か実現したら、毎日自宅などで実践的な個人練習が可能となるかもしれません。
組手ロボットアームで毎日練習する人と、そうでない人で実力が数段違ってくるというような時代が来るかもしれません。
(個人的な欲求が入った話でした)


やがて人間型のロボットが登場することは間違いないでしょう
人間のように移動し、人間以上に素早くモノづくりを行うことができる。

人間は非常に不完全な生き物です。
間違いや失敗、感情の乱れがあったりします。
しかし、ロボットはプログラムされた作業、学習した動きを間違えることはありません。
間違えない(ミスしない)という点では人間は敵いません。
しかし、人間の本質とはなにか?
わたしは“創造性”にあると思います
人間には想像力があり、世の中にない製品を考え出したり、今までにないモノを造り出したりすることができます。
独創的で次々に新しいモノを生み出すことが出来ます。

しかし、いまのところロボットアームは器用に動きますが、独創的な活動はできません。
(進化したAIを搭載することでやがて創造性も持ち合わせると思われます)
ロボットが生み出され、求められる理由は「人間の代わり」とするためです。
(こんな発言をすると、人間としてはなんだか悲しい気持ちになる人もいるとは思います)
それと現実的にコストダウンが可能になるということです。
ロボットが人間に近づくためには“人間の腕以上の動き”をするアームが必要なのです。
また、別な言い方をすると、ロボットが創造的なことをするためには“アーム(腕)”が必要なのです。
ロボットの本質、または最重要な部分はどこかというと、間違いなく“アーム”です

アームが移動のための足または車輪を装備し、自ら学習し考えることが出来るAIという頭脳を持ったときに人間に限りなく近づくことになるのです。
(内臓はロボットに必要ないので、ロボットにとって胴体はあまり意味がない)

ただし、残念ながらロボットには「心」がありません。
それでも「心のようなもの」は身につけることは可能でしょう。
(ロボットがロボットである以上、心を持つことは永遠にあり得ません)

こうしたロボットアームの劇的進化こそが、人間の仕事を奪うものなのです。

ロボットアームの進化はこれからも増々進化し続けることでしょう。
それは人間が不可能とされている動きにまで達すると思われます。

でも、ロボットアームの進化は諸刃の剣なのです。
ロボットアームの進化によって作業が安全になり、より早く効率よく大量に製品を生み出したり、仕事をこなせることが可能になります。
一方、いままで人間が行ってきた仕事をロボットアームが奪うことになることを意味するので、嫌な見方をすると人間の仕事を奪う敵であるとも言えなくもないのです。

しかし、時代はロボットアームを求めていくでしょう。

ロボットアームが人間を危険な作業から解放して、より早くミスもなく、より創造的なことが出来る“味方”となる時代がくることを期待します。
人間にとってはこれまで以上に便利な社会(生活)がおくれるようになります。

ロボットと人間に未来の関係は、人の創造性をロボットが生かすことが理想であると思います。

たった一つの危惧は、かつてのヒトラーのような存在が現われることです。
もし、ロボットを間違った方向に使用すれば、映画「ターミネーター」の世界が訪れることも十分に可能だからです。
時代が間違った方向に導かれたら、人類が絶滅の危機を迎えることもありうる話なのです。

ロボットを道具と見ればそれはよく分かります。
包丁はおいしい料理を作るために使用します。
しかし、包丁で人間を殺すことも出来る。
使用する側の目的、動機によって善にもなれば悪にもなりうる。
ロボットもそれは同じです。
人類の敵としてのターミネーターを生み出すか、人間の友としてのドラえもんを造り出すのかは、わたしたち人間の心が握っているということを忘れてはいけないと思います。


お読みくださり、誠にありがとうございました。