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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『AIロボットの劇的な進化が人間の仕事を奪っていく【後編】』

AIロボットの劇的な進化が人間の仕事を奪っていく(後編)!


まずは【前編】

www.shiawasenamirai.com

と【中編】

www.shiawasenamirai.com

をご覧ください。


【AIやロボットによって失われる雇用の割合】
ある調査によれば、驚く予測が出ています。
2020年代の初め頃にはすべての雇用の約3%がAIやロボットに奪われ、2020年代の終わりになると20%以上が奪われてしまうという予測です。

つまり5つある仕事(職業)のうち、1つは無くなるということです。
さらに2030年代半ばには、30%に達すると予測されています。
これは雇用の約1/3が消えることを意味しますから、AIやロボットに雇用を奪われても生きていける社会システムが必要となります。

シンギュラリティ(AIが人類全体の知能を超える)が起こるとされている2045年には一体なにが起きるでしょうか?
2045年といえば、26年後です。
いま大学を卒業して22歳で職に就いた人が48歳という働き盛りをむかえるころです。
そのころになって仕事(職業)を失うのは人生の大打撃です。
そうです、若い人たちはいまからAIロボット時代に備えておかなければいけないのです。
新しい知識なり、新たな職業につくための能力開発をしておけなければ生き残れない時代が来るかもしれません。

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【人間がAIロボット時代を生き残るための実験】
カナダのオンタリオ州では、人間がAIロボット時代を生き残るための社会実験が行われています。
実験が行われていたのはハミルトンという都市です。
その実験とは「ベーシックインカム」です。
ベーシックインカムとは、国や自治体が生活に最低限必要なお金を住民に支給する制度です。
生活保護とは異なり、収入の有無に関わらず個人単位で住民全員に配られるのが原則です。
16歳から64歳までの中で比較的所得が低い住民1000人が選ばれ、毎月10万円ほどを3年間支給する実験です。

ハミルトンが実験都市に選ばれた理由は、長年ハミルトンが製鉄の町として栄えていましたが、この20年で多くの人たちが職を失った背景をもっているからです。
つまり、ハミルトンは自動化による雇用不安を先取りした町だったのです。
町の経済を支えてきた製鉄所では6万人が働いていました。
しかし、自動化によるリストラにより従業員は7千人にまで減ってしまいました。

ハミルトンでのベーシックインカムの実験の意義は、毎月10万円支給されることで、いままで諦めていたことを始めることが出来るところです。

ベーシックインカムを支給されている人たちが何をしているのかというと、例えば大学に通いソーシャルワーカーになるための勉強を始めたり、体を壊した人が食生活の改善に使用したりしています。

つまり、今日を生きるために働くことだけで精一杯だったのが、毎月10万円の支給があることで生活にゆとりが出来、将来のことを考えられるようになったのです。
将来役に立つ勉強などをすることができるようになったことで未来に希望が持てるようになったということなのです。

このベーシックインカムで懸念されていたのは、10万円の支給があることで働かなくなり、怠惰になる人が続出するのではないかと思われていたことです。
しかし、ベーシックインカムを受けている人のほとんどが、生活に余裕が生まれ、別な仕事に就く人が現れているのです。
堕落するよりも将来のための行動を取っている人が殆どなのです。

要するにベーシックインカムのおかげで、生活にゆとりが生まれるので、別な道へのシフトチェンジをすることが出来るということです。
こうしたことがベーシックインカムの目的です。
ベーシックインカムは、AIやロボットにはない創造性を人間から引き出す社会的装置になると主張している人もいます。

しかし、このベーシックインカムの実証実験は終わりを告げることになります。
それは政権の交代によって実験継続という公約を破棄したからです。


個人的な意見を言わせてもらえば、ベーシックインカムは人間が希望を持てる理想的な政策に見えて、実現不可能なものであると思えます。
少数の人への支給は可能でも、全国民への支給は無理ではないでしょうか?
まず言えることは国民全員に支給するには莫大な財源が必要です。
その財源はどこからでてくるのでしょうか?
結局は税金となるしかありません。

ならば、わたしなら逆の発想をします。
支給するのではなく税金を減らすまたは無くすことです。
支給するということは政府や公的機関の権限や力を増大させます。
支給するくらいなら初めから税金を免除にすればいいのです。
そのほうが自分で働いたお金を自由に使うことができます。
何よりも「自由」が確保されます。
汗水たらして働いて得たお金を働いた人のものとする。
当然のことです。
それを高い税率をかけて取っておきながら、今度は支給しますよ、政府(国)が面倒を見ますよ、というのは本末転倒です。

お金をばらまくのではなく、チャンスの平等、チャンスの機会を増やすことが大切だと考えます。
一度失敗したとしても何度でも人生をやり直せる社会であれば、自分の力で仕事をし、人生を作ることができます。
一つの職業が失われても、別な職業に就くことが出来る道が残されていること、そうしたチャンスがあることが重要なのだと考えます。
もちろん最低限のセーフティーネットは必要です。


【AIロボットに奪われる仕事(職業)】
宅配ドライバー、タクシー運転手、バスの運転手、電車の運転手、フォークリスト作業員、倉庫作業員、在庫管理、事務作業員、スーパーマーケットのレジ係、病院の受付および事務、コンビニの店員、警備員、工場作業員、歯科技工士、チラシ作成の仕事、印刷業務、弁護士補助員、裁判官補助員、ネイリストなど。

特に早めに無くなると思われる職業(仕事)は製造業です

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この製造業はなにも鉄鋼や機械製造に限りません、木材製品、プラスチック製品、食品にいたるまで何らかの製品や食品を製造する仕事は早めにAIロボットに奪われていくでしょう。
他にもレジ係(店員を含む)、受付、警備員などは早めに消えていくでしょう。

 

〈AIロボットに奪われていく職業(仕事)のキーワード〉
「製造業」
「清掃業」
「配送業」
「各種ドライバー」
「3K(危険・汚い・きつい)の仕事」
「繰り返しの多い仕事(同じことを繰り返す業務)」
「補助的な業務」
「デスクワーク(パソコンを使用してする業務)
そして
「中間管理職」です。

近未来には、中間管理職は必要なくなります
管理と名の付くものはすべてAIまたはAIロボットに奪われていくでしょう。
業務の管理及び指示などはAIが行うようになります。

 

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【AIに出来ない仕事を探せ】
AIロボットが人間の仕事(職業)を奪っていく時代にあって、逆に増えていく仕事(職業)
はなんでしょう?
または、AIに奪われにくい仕事(職業)はなんでしょうか?

AI時代に増えていく仕事(職業)は、やはりAI開発、AI運営などのAIに関する仕事です。
それとロボット開発、ロボット運用に関する仕事です。
またはAIやロボットを補助する仕事です。
これらの仕事(職業)がこれからの花形産業となります。


AIやロボットに奪われにくい仕事(職業)とは、なんでしょうか?
キーワードは「個性的な創造力」「人間的魅力(人間臭さ)」「感情にうったえるもの」です。

俳優、演出家、歌手、ダンサー、モデルなどの個性的で芸術的でなおかつ人間の魅力を併せ持った職業です。
そして一番奪われない職業は、「宗教家」です。
AIやロボットには心がありませんから、心を扱う職業は奪われることはありません。

他にも「人間臭い仕事」「人間の個人的な魅力が必要な仕事」「過去にないものを生み出すクリエイティブな仕事」です。
または「特殊なものを作る(生み出す)職人」「動物と関わる職業」です。

メジャーな製造業、大量に必要なものを作り出す製造業はAIロボットに奪われていきますが、ごく少数の人しか使用しない(求めない、買わない)製品を作り出す職人の仕事はAIロボットに奪われにくいです。
その理由は、そもそもAIロボットを導入する目的の一つがコスト削減だからです。
ごく少数の人しか関心がない、あるいは求めない商品、それも特殊な技術が必要な職人技が生み出す製品(商品)はAIロボットを導入してもコスト倒れになるからです。


AIの欠点は、データにないものを判断できないことです。
AIは大量のデータを学習して、そこから法則性を見つけ出し、それを創造あるいは製造に結び付けます。
しかし、データにないものは生み出すことは出来ません
つまり、奇想天外な発想やアイディアを生み出すことは、まだまだ人間が勝てる可能性が高いと思われます。
ただ、いままでにないアイディアを生み出すということは並大抵のことではありません。
絶えざる学習の継続と努力の果てに得られるものです。
または天賦の才能が必要かもしれません。

まだまだ生き残れそうな仕事とは「創造的な仕事」でありますが、それもやがてAIの牙城に飲み込まれていくでしょう。

「個性的で新しい発想」「人間的魅力」を磨くことでAIロボット時代を生き残るしかないのです。

 

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【個人的な見解】
テクノロジーの進化は新たな産業を生み出す一方で、雇用に関して新たな緊張と不安を生み出し人間の雇用を危うくします。
新たなテクノロジーの創出は、大きな社会変革を求めます。

これからの10年、20年後は社会が激変していくことになるでしょう。
その激変する社会に取り残されないためにいま私たちがしなければいけないことは、来るべきAI社会がどんな社会なのか知り、それに備えることです。
まず知ることが重要です。
知らなければ備えることが出来ないからです。

歴史を見る限り、社会が激変するときはピンチでもあり、チャンスもそこに潜んでいることになります。
激変する社会の中で急流のような時代の流れに乗ることができれば、大きな成功を収めることも可能です。


重要なことは「AIロボット」という言葉の中に隠されています。
AIもロボットもすでに知らない人がいないくらい有名な言葉です。
ロボットにしてもとっくの昔から工場などでロボットと名の付くものが稼働していました。
しかし、いままでのロボットとは、ある特定の作業をするためにプログラムによって動くものでした。
つまり、自ら考えることはなくて、馬鹿正直に同じことだけをするためだけに生み出され、動いている機械にしか過ぎなかったのです。

AIという言葉も数十年前から存在しています。
ですが、近年AIはディープラーニングによって自ら学習し、進歩するようになりました。

このAIとロボットが合体するということが近未来を大きく変えていくことになるのです。
別の言い方をするとAIとロボットが合体することで人間の仕事が奪われていく時代が到来したということなのです。

かつてのロボットは簡単に言ってしまうと金属で出来た機械でした。
たとえ人間の姿をしていても機械は機械なのです。
それが、AIという人間でいえば頭脳を持つことで自ら思考し、判断することができるようになるということなのです。
つまりロボットはAIという考える力を持つことで「思考することができる機械」となるのです。
ここが非常に大事なポイントです。

AIにしても、ロボットに搭載されることで人間の体を持つことと同じことになるのです。
移動することもでき、カメラという眼を持つことで世界を認識し、手足を持つことで物を作り出すことが出来るようになるのです。
AIはロボットという身体を得ることで「思考したこと、判断したことを行動にうつせる」ことになるのです。

つまり、人間でいうところの頭脳にあたるAIと身体にあたるロボットが合体することで、極めて人間に近づくということなのです。
だからこそ、人間の仕事を奪うことが出来るのです。

AIとロボットが合体するということが極めて重要なことなのです。

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AIは恐ろしいスピードで人間を理解しつつあります。
それは私たちが何気なく行っている日常生活のデータを学習することによってです。

時代の流れは止められないでしょう。
なぜなら、人間は便利のものを必ず求めるからです。

AIやロボットの登場、導入などの時代の潮流は止めることはできないでしょう。
しかし、そこには利益最優先の考えが潜んでいます。
なにも利益を出すことが悪いことだと言っているわけではありません。
利益を出すことしか考えないようになると、人間の存在が意味をなさない社会がやってくるかもしれない、ということを言いたいのです。
一部の人間とAIロボットが世の中を動かして、その潮流に乗れなかった人たちは失業し、置いてきぼりされるかもしれないのです。

AIやロボットにより、現在ある職業(仕事)の大半が奪われることは間違いないでしょう。
しかし、それはいままで無かった新たな仕事や職業が生まれてくるということの裏返しでもあるのです。

この記事を読んでいる人が20代前半や10代の若い世代の方でしたら、近い未来において一つの職業、同じ仕事を定年まで勤めることが無理な人がかなり多く出てくると思ったほうがいいです。

基本的に「工場」と名の付く仕事、または「製造」などの仕事はほぼ無人の職場となるでしょう。
そこにいるのは人間ではなく、AIとロボットです。

やがてロボットが故障しても故障したロボットを修理するロボットが登場するでしょう。
そうなると人間の仕事などほとんどなくなってしまいます。
いずれにせよ、人間という労働力は必要なくなる時代がやってきます。

政府は年金の支給を70歳まで自由選択により先延ばしにする政策を打ち出しましたが、それは年金システムの破綻を誤魔化すものでしかありません。
支給を遅らせば、その分支給額が増えると言っていますが、そのためには70歳まで何らかの仕事に就き働いて収入を得なくてはなりません。
高齢社会となるから、高齢者の雇用を期待しているのでしょうか?

政府は明らかに間違っています。
今後、高齢者の仕事は激減していきます。
ですから年金の支給を遅らせ、それまでパートで働くという人生計画は上手くいきません。

現時点で働いている高齢者は、支給される年金だけでは生活費が足りないと言って働いているのです。
なのに、年金の支給を遅らせて、高齢者は仕事を見つけて食べていけというのでしょうか?
日本の社会は年齢が上がれば上がるほど、就ける職業は限られてきています。
ですが、その職業(仕事)がAIロボットに奪われようとしているのです。
日本の政治家の頭の中を疑いたくなります。


人は人間よりもAIを信じてしまうのでしょうか?
現実に金融投資の世界ではトレーダーが廃業しつつあります。
投資を行う人たちは人間の予測よりもAIの予測を信じるようになってきています。

こうした未来社会の行き着く先が、AIによる人間の支配だとするならば、まさに映画「ターミネーター」のような人間にとって悲惨な未来が訪れるかもしれません。
反対に、人間が労働から解放され、好きなことをして暮らす社会がやってくるかもしれません。
趣味やスポーツなど好きなことを一日中やって暮らせるような未来社会がやって来るかもしれません。
しかし、汗水流して働くことをしなくなったときに人間はどうなるでしょうか?
そのとき人間にとって堕落がくるように思えます。

AIロボットが人間を指示する未来社会は、果たして楽園なのか、それとも人類の堕落なのか?

いずれにしても、それほど遠くない未来の話であることは間違いないことです。


お読みいただきありがとうございました。