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『認知症の予防・改善が高齢ドライバーによる事故を無くす』

認知症の予防・改善が高齢ドライバーによる事故を無くす

今回も、いま社会問題となっている高齢ドライバーによる事故の問題を取り上げてみたいと思います。

 

【高齢ドライバーによる事故の主な原因は?】

まず高齢ドライバーによる事故の主な原因は、実は認知症が原因であるケースが多いのです。

現在の法律では、認知症になったら免許を取り消すことが出来るのです。
ですから、本来認知症になったら車の運転は出来ないのです。
高齢者が免許の更新をする際には、認知症の検査がありますが、もし認知症の疑いが出た場合は、医師の診断書が必要となります。
(認知症ではないという医師の診断)
そこで医師から認知症であると診断されたら、免許は取り消しとなるのです。
こうしたことが2017年の3月から実施されています。


【現状の道路交通法】
2017年に改正された道路交通法によって、高齢ドライバーの認知機能検査が取り入れられました。
それは以下の通りです。
「時間の見当識」・・・検査時における年月日などを回答する。
「手がかり再生」・・・16種類のイラストを記憶して回答する。
「時計描写」・・・時計の文字盤で、指定の時刻を表す針を描く。

総合点が100点で、3つの分類に分けられます。
49点未満が第1分類、「認知症のおそれあり」(記憶力・判断力が低くなっている)
49点~75点が第2分類、「認知機能低下のおそれあり」(記憶力・判断力が少し低くなっている)
76点以上が第3分類、「認知機能低下のおそれなし」(記憶力・判断力に心配がない)

これらのテストを年間200万人以上の高齢者が免許保持のために検査を受けています。
このテストで認知症の疑いがあるとされた人は医師による診断が必要となったのです。

検察庁のデータによると、死亡事故を起こした高齢ドライバーのおよそ半数にあたる49%が認知症検査において第1分類と第2分類と判断されていたといいます。

検査をしたり医師から認知症と診断されたりすればはっきりとしますが、認知症になりつつある状態のときが高齢者も家族も判断が難しいところです。


こういった現象が出たら危険(認知症の疑い)と思った方がいいのです。
「車の右側に傷がつくようになる」
「出かけようとしたのに、どこへ行こうとしたのか分からなくなる」
「知っている道のはずなのに、道を間違えてしまう」

こうしたことが起きたら病院に行って症状を診断してもらうべきなのです。

 


【高齢ドライバーは認知症の予防を】
高齢者となって車の運転を続けたいのなら、認知症に対する予防をしいなければなりません。
これは好き嫌いの問題ではありません。
車を運転したいなら、予防しなければならないことなのです。

65歳以上の人で認知症になる人とその予備軍を足すと、全体の30%になると言われています。
ですから極端に言ってしまえば、3人に1人が認知症かその予備軍だということになります。

 


【認知症の予防と改善に効果的な方法とは】
運動は昔から脳機能に良いと言われていましたが、運動を毎日やっている人でも認知症を発症することがあります。

実は認知症になりやすいタイプの人と認知症になりにくいタイプの人がいることが分ってきたのです。
この二つのタイプは身体的特徴がまるっきり違うため完全に区別することが出来るのです。
それは“神経の違い”なのです。

通常、人間が運動するときには脳の運動野から全身の神経を伝わって筋肉を動かしています。
これが運動神経と言われるものです。
この運動神経は、認知症の人も認知症でない人も正常に機能しています。
ですから、認知症の方も普通の生活が出来るのです。

しかし、筋肉を動かしたときには、動かした筋肉に刺激が起こります。
その刺激が今度は脳に戻ってくるのです。
この戻る方の神経は運動神経とは違うのです。
筋肉を動かしたときの刺激が脳に戻る神経は“感覚神経”という神経なのです。
この感覚神経が鈍っている人は認知症になりやすいのです。

ですから筋肉を使った時の「痛い」「疲れた」が脳に上がりやすい体を作ることが重要なのです。

人間が筋肉を動かすには脳から電気信号を筋肉に出します。
それによって筋肉が動きますが、その際に「疲労」「痛い」などの筋肉が感じた感覚が感覚神経を通して脳に送られるのです。

よく認知症の人が徘徊してしまい、何キロも歩いていたなんてことを聞きますが、それはまさしくこうしたことで説明がつくのです。
つまり、運動神経は正常に機能しているが、運動したときの感覚神経が鈍くなっているので、普通の人であれば疲れを感じて歩けなくなるはずなのに、驚くほど長距離を歩いてしまうのです。

感覚神経が鈍ると「暑い」とか「寒い」、「疲れた」といったことに鈍くなります。

こうしたことを改善するために『強度の筋トレをすることで脳へ刺激を伝えて感覚神経を繋げる』という方法があります。
要するに、高齢者にはキツイくらいの筋トレ(スクワットや腹筋など)をすることによって感覚神経を維持させるというものです。

脳に上がる刺激は筋肉の太さに比例します。
高齢者にはキツイ運動をすることで、太い筋肉と脳との感覚神経を繋ぐことが、手っ取り早く認知機能を向上させるのに効果的なのです。
“強度の筋トレ”が認知症の予防と改善に効果的なのです

 

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ここで間違えてはいけないのが、筋肉痛とトレーニングの関係です。
筋肉痛とトレーニング中の刺激は比例します。
ですから、トレーニング中に刺激を感じない人は筋肉痛になりません。

つまり、トレーニング中、筋肉に痛みを感じるということは感覚神経がきちんと働いているということなのです。
ですから、怖いのはトレーニング中に筋肉に痛みを感じない場合は感覚神経が鈍っている可能性が大なのです。


【感覚神経は運転技術に欠かせない】
感覚神経が鈍っている人は、自分ではアクセルをそれほど踏み込んでないと思っていても、実際は急発進、急加速になったりしてしまいます。
これは、アクセルを踏み込んだ刺激が脳に戻ってこないため、自分ではどれだけアクセルを踏み込んだかよく分かっていないからなのです。


【認知機能を活性化させる最新脳トレ】
認知機能を上げるには、ものを考えたり記憶したりする前頭前野を活性化させることがとても大事なのです。

脳トレで有名になった川島隆太教授が開発した小型脳計測センサーを使う最新の脳トレで前頭前野を活性化させることが出来ます。

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超小型の脳計測センサーを前頭前野のある額の左側に取り付けます。
その上でスマホなどを使って脳トレ(計算など)を行います。

他にも認知症の予防には、読書が良いのです。
本をよく読む人は認知症になりにくいのです。
また、指を使って細かい作業をすることも認知症の予防に繋がります。

 

【個人的な意見】
高齢ドライバーの事故を防ぐには、原因の一つである認知症を予防・改善することが急務です。
認知症を予防・改善するためには“強度の筋トレ”“計算や記憶などの脳トレ”を行うことです。

それによって、確実に認知症による高齢ドライバーの事故は減少するはずです。

でも、キツイ運動はお年寄りには大変ですよね。
それでも「健康のため」、「長生きのため」、「死亡事故を起こさないため」と思って筋トレや脳トレをする高齢者が増えることを期待したいと思います。

筋肉には年齢は関係ありません。
何歳になっても努力すれば筋肉は鍛えられるのです。
脳も高齢になっても鍛えれば活性化します。

これには高齢者の周りにいる家族の理解と協力が必要です。
年寄りだからと言って、腫れものに触るように大事にし過ぎると運動する機会が減り、余計に認知機能が衰えてしまいます。

ヘタな親切は認知症の敵だと思ったほうがいいでしょう。

そうした意味では年をとっても何らかの生きがいや趣味、運動が必要だと言えます。

わたしもどちらかといえば明らかに高齢者に近い年齢となってきたので、いまやっている週一度の運動を継続して認知機能が衰えないようにしたいと思います。

これ以上不幸な事故が起こらないことを切に願ってこの記事を書きました。


お読みいただきありがとうございました。