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『貧困女子問題について考える2(シングルマザー問題)』

貧困女子問題について考える2(シングルマザー問題)!


【貧困女子が抱える問題とは】


前回に引き続き今回も貧困女子問題を取り上げたいと思います。

貧困女子が抱えている問題は、
・飲みに行くなどの付き合いができない。
・おしゃれをしたくても洋服代が出せない。
・大学生でも友人たちと遊ぶ時間がなく、アルバイトに追われている。
・フルタイムで働きたくても育児があるためパートなどの収入の低い職種にしか就けない。
・子供の教育費に裂く費用が捻出できない。
・子供に欲しいものを買ってあげれない(子供に我慢させる暮らし)。


飲み会などに誘われてもお金に余裕がないので、誘いを断ってしまいます。
そうするといつの間にか誘われなくなってしまいます。
それって仕方がないと思うものの寂しいことです。
お金がないことで付き合いが減るのが現実なのです。

女性であれば化粧品やステキな服でオシャレをしたいのは当然です。
ですが、生活に必要なお金を優先しなければならず、生きていくことが最優先となるため、それ以外の支出はどうしても抑えなくてはならなくなります。
女性としての楽しみを我慢しなければならなくなります。

大学生の場合、小遣い稼ぎのアルバイトではなく、複数のアルバイトを掛け持ちして生活費と学費を稼ぐことになります。
周りにいる同じ大学生とは違う青春時代を生きていることが切なくなります。

こうした貧困女子の中でもシングルマザーの家庭は深刻です。
子供を塾などに通わせる費用を捻出できないばかりか、同級生が買ってもらうものを買い与えることが出来ないことも多く、子供に我慢を強いることになります。
親としてはとても辛いことです。

 

 

【シングルマザーが抱える問題とは】


一般世帯(両親と子ども二人の家庭)の年収(中央値)は600万円です。
それに対してシングルマザーの平均年収は一般世帯の約1/3の200万円前後と言われています。

現代の日本社会で暮らすのに年収200万円では非常に困窮してしまいます。
住宅費、食費、光熱費、通信費、交通費、生活雑費などの最低限の支出を捻出することで終ってしまいます。
食費を削り、光熱費を節約し、あの手この手で無駄を省き、欲しいものをグッと堪えて我慢する。
そこに子供の養育費が重なるので、シングルマザーの貧困は深刻なのです。
困窮しているシングルマザー(母子家庭)では、子供に塾や習い事の費用を出すことができません。大学進学の費用を捻出することができず、子供が大学進学を望んでも奨学金の貸与を受けて進学することになります。

一般的に言うと、年収600万と年収200万の家庭では教育格差が生まれてしまいます。
それが学歴格差につながり、子供の職業選択にまで影響してしまうケースも多いのです。

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【シングルマザーをサポートする活動】


シングルマザーを支援している企業があります。
シングルマザーサポート株式会社はシングルマザーの貧困脱出を支援しています

シングルマザーサポート代表の江成道子さんは、シングルマザーの貧困の課題は「貧困から抜け出す方法を教えてくれる人がいないこと」なのだと述べています。

そこには思い込みが潜んでいるのです。
「子供がいる女性はパートやアルバイトなどでしか働けない」
こうした考えから主婦の人(夫が生計を維持する職業に就いている妻)と同じ雇用形態であるパートやアルバイトで収入を得ようとしてしまうのです。
こうした考えを持っていると収入の高い職種選びの妨げになるのです。

主婦としての感覚で仕事を探すと貧困になってしまうのです
シングルマザーは、あくでも世帯主なのです。
一家の大黒柱なのです。
なのに、パートやアルバイトという就業形態で働いていては貧困から抜け出すことは無理なのです。

大事なことは、自分の家庭の生活費がいくら必要なのかをきちんと試算して、その収入を得るために仕事選びをすることなのです。

この問題は仕事を探す方だけではなく、ハローワークなどの就職支援の人たちの意識も同じなのです。
小さい子供がいるシングルマザーの場合、事務職やパートなどを斡旋してきますが、それらの職業は収入がアップしづらい職種なのです。
そうした社会全体にも認識の問題があるのです。

要するに「シングルマザーはしっかり働けない、という固定観念(考え方)」が仕事を探す側の職種選びと就職をあっせんする社会全体の両面で貧困からの脱出を妨げているのです。

 

 

【どうすれば貧困から脱却できるのか?】


まずは考え方を変える必要があります
考え方を変えない限り日本の貧困は変わりません。

シングルマザーは、
子供が寂しい思いをするのではないか。
子供が可哀想だ。
収入の高い仕事を選ぶと自分が大変なのではないか。
子供の具合が悪くなったとき、会社に迷惑をかけるのではないか。

など、考え過ぎてしまうのです。
そうした不安や恐怖心から抜け出せないのです。

シングルマザーサポートは、就職活動するシングルマザーを本気で応援しています。
たとえば、就職の面接に一緒に行ってくれたりします。
面接が上手くいってもいかなくても見守ってくれるのです。
アドバイスをもらうことも出来て、心強いです。
また、300社弱の企業パートナーがいるので、そうした企業へ紹介もしてくれます。

こうした支援する活動がもっと活発になることが貧困女子を含む貧困問題の解決には必要なのです。 

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【お金がない人の人生の選択】


貧困にかかわる問題は、女子だけに限ったことではありません。
一般的に貧困というと悪いイメージ、辛い人生という言葉が浮かんでくると思います。
人が貧困という環境に置かれた場合大きく二つの道に分かれます。

一つはお金がないということで「お金が欲しい」という欲望が人一倍強くなる。
経済的裕福を求めて逆境を跳ね返そうと努力する人生を選択する。

もう一つは、「お金がなくても我慢して生きる」という清貧の思想で生きていく。
つまり、お金を稼ごうとか成功しようなどという気持ちを持たずに諦めの人生を生きていく。お金はなくても、そのなかで幸せな生き方を見つけていく。

前者の場合は、方向性が正しくて努力が実れば、逆に成功者となり、富裕層になりますが、そうしたことをするには子供との時間を犠牲にしたり、たいへんな努力を必要とします。
社会の中でチャンスがとても狭いことも問題です。
なによりそれほどハングリー精神を持つことが女性の場合はなかなかできません。
現代の日本において女性が経済的に成功をおさめるような社会風土はとても狭いと言えるのです。
間違った経済的欲求を持てば、お金にとりつかれた金の亡者になり果てることもあります。

後者の場合は、いわゆる清貧の思想で生きることで不幸ではない人生を送ろうとするものです。
お金はないことを受け入れて、お金への執着を捨てて生きていく。
知恵と工夫で困窮を乗り越えていく。
ですが、そうした思想、価値観をきちんと持てないと、単なる痩せ我慢になってしまい、精神的に屈辱を感じる人生となってしまいます。

 

 

【個人的な意見】


貧困とは不幸という言葉の代名詞のようですが、「禍福はあざなえる縄の如し」という諺のとおり、禍が福に転じ、福が禍のもとになることもあります。

お金がなかったからお金への執着を持つことがなく、欲望を膨らませることなく生きることでお金持ちとは別の幸せな人生を見つける人もいます。
それはお金では買えないものを大切にする人生観です。
お金では買えないものこそ人間にとって大切なのだという人生観を発見することができるのも逆説的ですが、「お金がなかったから」とも言えるのです。

育った家庭にお金がなかったことで、子供がそれをバネにして努力することで子供が成功することもあります。


「お金=幸せ」という考えを持っているかたは非常に多いと思います。
逆に言うと、お金がないということは「不幸」である。
そう言った考えが世間にはまん延していると思います。

わたしは「お金」を全否定するつまりも全肯定するつもりもありません。
つまり、お金持ちは幸せな人生を送っていて、お金が無い人は辛く不幸な人生を生きているとは思いません。
たしかに、人間が生きていくためにはお金は必要です。
生活するための固定費は省けません。
人間らしく生きるためには、周りの人たちと比べて自分を蔑まない、あるいは惨めに思わないだけの金銭的余裕が必要です。
それがないと他人と比較して自らの人生(生活)を蔑む辛い精神状態となってしまいます。

結局、貧困(お金が無い)という問題は、我慢、我慢、我慢・・・と、我慢することで心が疲れてしまうのです。

ですが、わたしは言いたい。
爪に火を点すような節約生活をしている人は「お金に対してシャープな経済的感覚」を身につけています。
つまり、無駄を省き、有効なポイントにお金を投入する優れた経済的感覚を身につけることが出来ます。
ある意味では何でも親や夫から買い与えられている女性よりも素晴らしい財産を身につけていると思うのです。
これは心の財産と呼べるものではないでしょうか。


こうした感覚は無駄遣いが許されるお金持ちの人には見につかないものなのです。
また、お金のありがたさを痛いほど理解しています。
これは自分と同じように経済的困窮をしている人の気持ちを汲み取れる“優しさ”を持っていることになります。
他にも支えてくれる人への感謝の心が芽生えます。

一方、お金持ちの人はそうでない人を見下す心境に陥ってしまう人が多いのです。
わたしから見れば、お金のない人を見下す、お金持ちは偉くてお金がない人は下層民で可哀想な人たちだ、という価値観を持っている人は「あなたこそ卑しい人間」ですよ、と言いたくなります。


一般的には、やはり精神的な余裕を生み出すには生活に必要な額からプラスαがないと心の余裕は生まれません。
読書が趣味な人は本を買うこと。
音楽が好きな人はCDを買ったりダウンロードしたりすること。
オシャレをしたい人は、ステキな洋服や化粧品を買ったりすること。
恋人や家族とたまには旅行やお出かけをして思い出をつくること。

こうしたことがあって、はじめて人間らしい人生と言えると思います。
それが自然界で弱肉強食の中で生きる動物と人間の違いです。
動物は食料を探すこと、子孫を残すこと。
この二つのために生きています。
娯楽も余興もありません。
ですが、人間というものは食事をして寝ることが出来れば幸せなのかというと、それだけでは幸せを感じない生き物だと言えます。

人間は様々な創造的な事、他人とのコミュニケーション、内面を広げる趣味の世界、こうしたことを持って初めて満足する人生だといえる生き物なのです。


シングルマザーが困窮するには二つの要点を変える必要があります。
ひとつは、あくまでも子供と過ごす時間を大事にして低収入で生きるか、子供との時間を削っても働くかの選択です。

もう一つの要点は、社会全体にあります。
つまり、社会全体がシングルマザーの働く環境、チャンスを作ることです。
安心して子供を預ける場所、男性と同じ収入を得ることが出来る職業、そしてなによりも重要なのは「子供がいる女性は戦力にならない」という社会的な偏見を排除することです。


実は、わたしは母と兄との三人の家庭で育ちました。
要するにわたしは母子家庭で育った人間なのです。
ですからシングルマザーが抱える問題は他人事ではないのです。

社会は変わらなければいけません。
貧困女子、シングルマザーが経済的苦痛を味わわないで暮らせる社会になることを強く願ってやみません。

 

合わせてこちらもご覧ください。

www.shiawasenamirai.com

 

紹介記事

「貧困女子の問題について、もの申す!」

 

 

お読みいただきありがとうございました。