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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『深刻化する空き家問題』

深刻化する空き家問題!


【空き家問題】
「空き家」とは、1年以上人が住んでいない、または使われていない家のことです。

空き家があるからといって別に問題ないんじゃないの。
と、思っていませんか?
実は、けっこう深刻なんですよ。


〈空き家問題〉
① 景観が悪くなる。
何十年も人が住んでいない住宅は、壁が黒ずんだり、屋根が剥がれたり、壁や屋根に草や蔦が生えてしまいます。
老朽化はもちろんのこと、なかには気味の悪い印象を受ける空き家もあります。
するとその周辺の景観がよどんだ空気に包まれた空間になったようで見た目にいい気持ちがしません。
特に、深夜は明かりがつかず人気(ひとけ)がないため不気味さは増します。
その空き家が自分の住んでいる自宅の近くだったら嫌ですよね。

② 老朽化により倒壊の危険がある。
屋根の瓦が崩れ落ちてくることがある。
ひどくなると屋根や壁が崩れてしまいます。
道路に面していれば、倒壊により通行している人が怪我をする可能性があります。
住宅が隣接している場所であれば、隣の家の土地に倒壊した屋根や壁が崩れ落ちてくることもあります。

③ 動物が住み着いたり、害虫が発生する。
スズメバチが空き家に巣を作ることがよくあるので、そうなると近隣の人が刺される恐れが出てきます。
蛇やネズミ、狸などが住み着くことがよくあります。
ネズミはバイ菌を持っているのでとても不衛生です。

④ 不法侵入者が住み着く。
なんらかの事情で住む家がない人が無断で侵入して一時的に住み着くことがあるのです。
不気味なうえに犯罪の温床になりかねませんね。
以前、空き家になったアパートで大麻を栽培していた事件が発生しています。
それと不審火が出てしまうと、火災により隣接する住宅に延焼することも十分ありえます。

 
【空き家の実態】
空き家問題で一番深刻なのは、空き家が右肩上りで増え続けていることです。
昭和38年(1963年)には52万戸だった空き家が、平成30年(2018年)には846万戸にまで増えてしまいました。
これは55年間で16倍に増加したことになります。

〈空き家の増加予測〉
さらに空き家の将来予測によると、2023年には1340万戸、2028年には1760万戸、2033年には2150万戸と増え続けてしまうと見られています。

2023年の1340万戸という数字は、3戸に1戸が空き家となるということを意味します。(あくまでも予測)

 

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【空き家をリノベーション】
空き家を利用して新しく活用する人たちがいます。
そのやり方は『転貸』といって、空き家の持ち主(オーナー)から物件を(空き家)を借り上げて、別の入居者に貸すことです。
空き家はリノベーションして人が住めるようにします。
そして、別の人に貸す(転貸)するのです。

 

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空き家を減らすために転貸を行っているのが『まちづクリエイティブ』です。
まちづクリエイティブは、不動産を活用した地域の活性化を目指す民間のまちづくり企業です。
松戸市を中心に2010年から空き家問題に取り組んでいます。
耐震補強とリノベーションをして、空き家を使えるようにしているのです。

この転貸の特徴は、賃貸にもかかわらず転出時に現状が回復が不用なので、壁紙や壁の張替えが自由、さらに間取りの変更まで出来るのです。
なので、若い方に人気があるようです。


【空き家を驚きの値段で販売】
神奈川県横浜市にあるYADIKARI株式会社(空き家ゲートウェイ)は、リノベーション済みの空き家を驚きの値段で販売しています。
例えば、軽井沢の別荘だった築41年1LDK(41㎡)の建物が100円で購入出来てしまうのです。
しかも土地付きです。
もちろん家具もついています。
当然ですが、土地と建物を所有していれば毎年固定資産税を払わなければなりません。
軽井沢の物件では、オーナーが無料でもいいから売りたい、固定資産税を節約したいという思いから100円という値段がつきました。

YADIKARIが手掛けるビジネスは、
まず要らない物件が山ほどある。
それを手放したいというオーナーがいる。
逆に使いたいという人とマッチングする。
という仕組みです。

これを『空き家ゲートウェイ』というサイトを通じて運営しているのです。
(『空き家ゲートウェイ』は空き家を100円か100万円で掲載するマッチングサイト)

 

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海の見える場所に住みたい。
避暑地に住みたい。
田舎に引っ越したい。
自然豊かな土地に移住したい。
今まで住んでいた街と全然環境の違う場所で老後を迎えたい。
でも、資金に余裕がない。

そんな人には、この空き家ゲートウェイはおすすめです。

例えば、
築57年木造2階建て6LDKが100円。
築60年木造2階建て6DK(ガレージあり)が100万円。
などがあります。

 

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こうした取り組みは、
空き家を無くす。
空き家を手放したいけれど、どうしたらいいのか分からないオーナーを援ける。
古くてもいいから格安で住む家を買いたい。

という一石二鳥ならぬ一石三鳥となるのです。


【個人的な意見】
「空き家」もったいないですよね!
日本人の「もったいない精神」がどうして住宅に及ばないのか不思議です。
“もったいない“のは食料だけなのでしょうか?

これから増々高齢化する未来社会において、空き家は増え続けます。
この空き家をリノベーションしたりするビジネスは個人的に発展してほしいと思っています。
単なるリノベーションだけではなく、何か特別なアイディアを加えることでいままでにないビジネスに発展することが可能なはずです。

新築住宅は夢があります。
ですが中古物件に比べれば当然高価な買い物となります。

耐震補強をしなければ安心して住めませんが、自由な設計や個性的な設計など新築の注文住宅に負けないリノベーションをして、それでいて格安であれば、若い人でも購入する人が出てくると思います。

また、ここでは紹介しませんでしたが、空き家(古民家)を民宿に改造したりするビジネスも増えて来ています。
(こちらはどちらかというと都心や観光地に多い)

わたしが思うことは、自分が住んでいる地域に空き家があちらにもこちらにもあったならば、とても寂しい気持ちになるということです。

もったいない精神を空き家問題に向けることで、新しい街づくりもできるのではないでしょうか。


お読みいただきありがとうございました。