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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『冤罪は許されるのか?(強盗)』

冤罪は許されるのか(強盗)!


【あるテレビ番組を観て憤慨する】
今回はテレビ東京が放映した「0.1%の奇跡!衝撃 逆転無罪ミステリー」という番組を観て、あまりの内容に憤慨したので、この記事を書くことにしたことを先にお伝えします。

正直、こんなことがあっていいのか?
これは許されるのか?
と、おおいに疑問を持ちました。

あなたがもし、ある日突然やってもいない犯罪の犯人として捕まって裁判で有罪となったとしたらどうしますか?
また、あなたの家族が無実なのに、有罪とされたら、どう思いますか?

あなたはこの数字を知っていますか?
「起訴されると99.9%は有罪となる」
この数字には、恐ろしい内容が含んでいるのです。

 
【事例1:「コンビニで買い物をしただけなのに強盗犯にされてしまった」】
大阪府に住むDさんが体験した恐ろしい事例を紹介します。
Dさんが体験したことを一言でまとめると「コンビニで買い物をしただけなのに、強盗容疑で逮捕され、302日間(約10ヶ月)も拘留されてしまった」ということです。

買い物をしただけで、どうして逮捕されてしまうのか、と疑問に思う人が多いと思います。
通常であればそんなことは起きるはずがない。あり得ないと思いますよね。
それが起きてしまったのです。

その経緯はこうです。
Dさんは、20歳の時に大手芸能事務所のオーディションに合格。
2か月後にはメジャーデビューを控えていました。
そんなある日、Dさんが自宅に帰ると警察官数人が待ちかまえていました。
その警察官は唐突にDさんにこう言いました。
「なんで来てるか、わかるな?」

Dさんはまったく身に覚えがなかったので、「なんのこと?」と思い警察官の言っていることが理解できませんでした。
すると警察官は、逮捕状を見せ、コンビニ強盗の容疑が出ているといいます。
まったく身に覚えのない事件の犯人と呼ばれたら、あなたならどうしますか?

 

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【事件のいきさつ】
事件は、Dさんの自宅から徒歩3分のコンビニで強盗事件が起きたことがすべての始まりでした。
強盗にあったコンビニでは、防犯カメラが設置されていました。
その防犯カメラに犯人は映っていました。
犯人は店員がレジを開けたときに争って1万円を奪って逃走しました。
警察はその犯人がDさんであるとしたのです。

Dさんは警察に連行されて取り調べを受けます。
警察は初めからDさんが犯行におよんだとみて、語気を荒立てて自白を迫ります。
Dさんは、「やっていない」と無実を主張します。

警察がDさんを犯人だと決めつけたその理由は、犯人がコンビニを出ようとしたときに自動ドアを触っているように見えたのです。
そこで自動ドアについている指紋を調べたところ、Dさんの指紋が検出された、というのです。
(Dさんは若いころに、少しやんちゃをしていて警察に指紋を取られていたことがあったようです)

Dさんは、事件があった日にコンビニには行っていないのです。
なのに指紋が出たと言われてDさんは「誰かにはめられている」と思ったそうです。

Dさんは、逮捕後、起訴されてしまいます。


【ずさんな警察VS執念のアリバイ調査】
Dさんの母親は息子を助けようと必死に事件の日の記憶を思い出しました。
それは息子の無実を信じていたからです。
息子の無罪を証明してみせるという強い親の愛からです。

母親がDさんの携帯のメールを確認すると、母親はあることを思い出します。
事件が起きた日の夕方、息子に送っていたメールを発見します。
そのメールを調べたことでDさんのアリバイが次々に見つかります。
その日は友人が泊まりに来ていて、Dさんは朝まで友人と自宅で過ごしていたのです。
さらに事件の1時間前には彼女に電話していた通話記録があり、15分前には自宅の部屋で写真を撮っていたのです。
ですからDさんが犯行を行えるはずがありません。

防犯カメラは店外にもあり、なんと犯人は事件の1時間以上前から店を偵察していたのです。

この状況を見る限り、Dさんにはアリバイがあり、Dさんの無実を証明する材料として十分であると思えます。
Dさんの弁護士も「このデータを見て、無実を証明することしかできないでしょう」と言ったといいます。

そして開かれた裁判でDさんは自信を持って無罪を主張しました。

しかし、検察側は驚く反論をしてきました。
事件当日泊まりに来ていた友人が証人として出廷しましたが、それを「友人の証言は信ぴょう性が低い」と難癖をつけます。
さらに事件1時間前の彼女との通話は「通話状態の携帯電話をポケットに入れていた可能性がある」と言いがかりをつける。
事件の15分前に取られた写真は「友人と共謀し、撮影時刻を偽装した」と訳の分からない言いがかりをつけました。

Dさん側も検察に反論します。
防犯カメラに映っていた犯人は自動ドアを右手で触っているように見えます。
しかし、検出されたDさんの指紋は左手のものでした。
この明らかな矛盾に対して検察は「ほんの一瞬犯人の左手が死角になり、触ったのだ」と主張。
そんなことができますか?
常識的にあり得ますか?
それがまともな捜査ですか?

Dさんは、絶望のどん底に突き落とされます。
拘留が続き、メジャーデビューは消え、彼女とも別れることになりました。

Dさんは、ある時ふと思いました。
いつどこでDさんが自動ドアに触ったのか?という疑問です。
Dさんは弁護士に防犯カメラの映像を調べるように依頼します。
その気の遠くなるような調査を母親が買ってでます。
そして母親の執念が実って、Dさんが事件の5日前にコンビニを訪れ、自動ドアを左手で触る映像が発見されました。

この映像が決め手となり、逮捕されてから659日(約1年10ヶ月)に無罪判決を勝ち取りました。
無実が証明されて、本当に良かったですね。


【警察官、検察官、裁判官とは、いったいなんだ?】
こんなことがあってもいいのでしょうか?
わたしはDさんの体験した事例を見て、憤慨しました。
怒りました。

どうしてこんな冤罪が起きたのでしょうか?
〈理由〉
① Dさんが過去に警察の世話になったことがあったため、警察は初めからDさんを犯人だとして決めつけて、他の可能性をまったく考慮しなかった。
(もちろん自動ドアからDさんの指紋が検出されたから)

② 事件を捜査する警察、検察は常に複数の事件を抱えていて時間に追われています。
自動ドアから指紋が検出されたから犯人に違いないと決めつけてDさんを犯人とすることで事件の解決を急いだ。
つまり、警察、検察の内部事情による手抜き捜査です。

③ そもそも警察の初動捜査にミスがある。
指紋が検出されたとしても、その指紋が事件のときにつけられたものでなければ証拠とはならない。警察はそれについて詳しく調べることもなく、調査不十分のまま逮捕した。
つまり、警察のずさんな手抜き捜査が原因である。

④ 検察官がやることは、基本的に警察から上がってくる調書などの書類にミスがないかどうかをチェックして、その人物が罪を犯したかどうかを判断するものである。
つまり、警察官は書類だけを見て安易な判断をしてしまっている。
そして、なによりも検察官という人たちは、上がってきた案件を初めから有罪にするという姿勢で臨んでいる。
つまり、公平な視点で犯罪を処理するのではなく、初めから有罪にするつもりでことを進めているのです。


【冤罪は犯罪だ!】
警察、検察、そして裁判官に対してわたしは言いたい。
ずさんな調査をしておいて、Dさんに精神的苦痛を負わせ、人生を台無しにして、時間や仕事を奪った責任を取りなさい。

公務員だから責任を問われないのはおかしい。
公務員だからこそ、罪に問われなければならないはず。

捜査において大事なのは、先入観のない徹底的な裏付けのある捜査です。
裏付けもなく、Dさんを犯人だと決めつけるのは警察官の犯罪です。

芸能人が麻薬に手を染め逮捕されると、マスコミは連日その悪行を責めます。
ならば、こうした罪のない人があり得ないようなずさんな捜査によって人生を台無しにされたのに、どうして事件を扱った警察官、検事を追求しないのですか?
マスコミの方はなにをしているのですか?

くだらないニュースを報道するくらいなら、こうした冤罪被害者の実情をもっと深く取材し、冤罪を作り上げた警察と検察に対して追求をすべきではないのですか?

そもそもDさんにはきちんとしたアリバイがあるのですから、警察でなくても一般の誰が見てもDさんが犯人ではないと思える事例なのに、なぜ捜査のプロの警察と検察はDさんを犯人にしようとしたのですか?

はっきり言いましょう。
警察も検察も忙しいのです。
解決していない事件なんてたくさんあります。

事件が簡単に解決するならそれにこしたことはないのです。
Dさんが犯人でないなら、捜査をまた一から始めなければならない。
それはめんどくさい、そう思ったのでしょう。
警官も人間ですから。

でも、無実の人を有罪にすることも、本物の犯人を捕まえないことも、警察と検事がやってはいけないことではないのでしょうか?
Dさんが犯人でないなら、真犯人がいるということです。
真犯人を捕まえずに放置しておいてそれでいいのですか?


現時点では、冤罪が起きたときの法律が不備です。
冤罪が証明された場合は、冤罪を作り出したすべての関係者は謝罪し、冤罪被害者に対してそれ相応の賠償をすることを提言いたします。

そうした社会になるように、政治家、官僚、マスコミなどの人たちは必要な行動を取るべきです。

冤罪は犯罪です!
(意図的か意図的ではないかによらず)

セクハラ、パワハラ、児童虐待などの法律が整うことは良いことですが、冤罪に関しても法の整備を進めるべきです。

この記事の続きは次号に譲りますが、冤罪は意図的に作られる驚愕の事実があるのです。
それって犯罪だとわたしは思います。

AIの技術がものすごいスピードで発達していますから、将来的にずさんな捜査をするような警察と検事は必要ないです。
AIが捜査をする世の中にしたほうが、冤罪を防ぐことが出来ます。
AI捜査官ならば、ずさんな捜査、決めつけた思い込みによる犯人のでっち上げは無くなります。

冤罪のない世のなかになることを切に願います。


お読みいただきありがとうございました。