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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『エシュロンについて』

今回は、通信傍受システムエシュロンについて話していきます。

 

エシュロンとは】
 エシュロンとは、アメリカ合衆国を中心とした国家レベルの通信傍受システムのことです。
電話、ファックス、メール、データ通信などを1分間に300万の通信を傍受できる史上最高の盗聴機関といわれています。
要するに盗聴システムなわけです。
さまざまな発信された情報(内容)をテキスト化してデータベースで管理しているシステムで、基本的には国家防衛のために作られたと思われます。
しかし、アメリカ政府はこのエシュロンという国家で行う盗聴システムを正式には認めていないようです。
このエシュロンシステムに参加している国は、アメリカの他にイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどがあります。
アメリカでは、あの有名な国家安全保障局通称NSAが主体として運営されているようです。
日本はどうなのかといいうと、ドイツ、スペインと並んで協力国という位置づけになります。

 傍受と言っても傍受できるのは空間を飛び交っている電波(無線情報)だけなのだろうと思ったら、
エドワード・スノーデンという人物が2013年に告発した内容に、実は有線データ通信でさえも盗聴されているという話が出ています。
すると無線、有線に限らずにほとんどの通信情報がエシュロンによって傍受されているということになります。
これはある意味恐ろしいことですね。

 

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エシュロンが作られた目的とは】
 このエシュロンというシステムは、何のために作られたのかといえば第一に挙げられる理由が「テロ対策」であることは間違いないでしょう。
傍受した大量の通信データを処理するのはNSA内で行われています。
傍受した大量のデータをまず分析されます。
分析したらデータごとに分類して蓄積します。
さらにある目的、ある分類などの情報(データ)を必要部署(必要な国家)に提供するという流れになっているようです。
そのさいにキーワードが設けられているようです。
例えば、「テロ」「反米」など。

ですから、テロを未然に防ぐために反米思想の持ち主を探し出し、探し出したら監視する。
それが可能になっているシステムだということです。

 それと、テロなどの紛争や戦争防止のためだけではなく、経済情報を得ることも目的のひとつのようです。
ある国家が経済的有利を保つためにエシュロンを使用し、血の流さない経済戦争を起こしている。
それが民間人の知らないところで起きている可能性もあります。


【日本には?】
 では、エシュロンシステム参加国でない、協力国の日本はどうなっているのかといいうと、実はすでにこのエシュロンが設置されています。

どこにあるのかというと、青森県三沢基地に設置されています。

 このエシュロンは無線、有線を問わずに一日に30憶回分の電話やメールなどの通信を傍受できる性能を持っていますから、わたしたちの生活や仕事(通信や送受信)などは監視されている状態と言っていいでしょう。
ですが、特に国家転覆の情報でなければ、ただエシュロンがデータを傍受しただけで終ってしまうだけで、われわれには何の影響もありません。

 ですが、わたしたちの生活や仕事などが国家によって盗聴システムによって裸同然とされているということに不快感を覚えないひとはいないと思います。
国家による盗聴はアメリカなどの欧米だけの問題ではないのです。


【個人的な意見】
 これはこれからやってくる超監視社会の前触れのような気がして仕方がありません。
これではプライベートも何もあったもんじゃないですよね?

 しかし問題は、盗聴という行為が法律で禁止されていないということです。
盗聴は法律違反ではないという事実です。

 みなさんよくテレビ番組で、盗聴器を探して街を走りながら住宅に盗聴器が仕掛けられているのを発見する人がいるのを見たことはありませんか。
部屋のどこかに盗聴器が取り付けられていますから外しましょう、などといって家庭の中に取り付けられた電源タップなどの盗聴器を発見することが放送されています。
そういった番組でも言われていますが、盗聴器を仕掛けた人物を逮捕できるかといったら逮捕できないのですね。
だって盗聴そのものは違法ではないから。
ですから、住居侵入罪やストーカー法などで相手を訴えるしかないのです。

 でもこれでは盗聴の被害にあったひとはたまらないですよね。
まともな感覚を持っていれば他人の住居に盗聴器を仕掛けるという行為は許されることではないと、おっしゃるでしょう。
また、誰も自分のまわりに盗聴器が仕掛けられている生活を望むひとはいないのではないでしょうか。

 個人が盗聴器を仕掛ければ人道に劣るが、国家が大規模に盗聴すれば正義となるのでしょうか。

 まことに不思議な話です。

 もちろんこれはエシュロンという通信傍受システムを悪用したならば、という前提の話ですが、なにも国家転覆を考えてもいない民間人がシステムによって監視されているのはあまり気持ちいいものではないですよね。

 いったい個人情報保護法とはなんなのでしょうか?

国家が大規模に盗聴している。
それも個人情報を含めて。
そのデータは大量です。
個人的に読まれたくない見せたくない情報が国家によって保存さえているというのは、ぞっとします。

 もし、数十年後にエシュロンが野心的なAIと繋がってしまったら、映画ターミネーターの世界がやってくるかもしれません。

 そうならなくても、これからの社会は超監視社会になることは間違いないでしょう。
その監視がわたしたちに制約をかけるかかけないかに関わらずに。

 もちろんテロなどが国内で起きては大変ですから、そのためにはエシュロンが活躍するでしょう。
犯罪を減らす方向にエシュロンを使用するならば、国民も安心です。
要は、その使い方が問題であると思います。

 国家の防衛のために、国民の生命を守るために、国民の経済的利益を守るためなら立派な正義となるでしょう。
しかし、そのシステムを特定の権力者が国民の自由を奪う方向で使用するならばそれは間違いであると言っておきたい。

 どんな優れた技術もシステムも、権力者がその地位を維持するために、あるいは特定の国家が別の国家を侵略するために使用してはいけないのです。
また、その国の国民の自由を奪ってはいけないのです。

 今後、技術の発達と共に人間の生活情報などがデータとして収集されて、なおかつ分析される世の中となってくることは、未来ではなく現時点ですでに始まっているのです。

 そうした未来社会の中で、わたしたちは個人のプラーベートを守りつつ、国家間の紛争を裂け、経済的な打撃を無くす、という二つのことを両立する社会を築かねばならないと思います。

(専門家ではないため、もしかしたら間違いがあるかもしれません。その場合はお許しください。また、ご指摘ください。)

 お読みくださり、誠にありがとうございました。