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「(旧タイトル:サーチライト)AIなどの最先端技術と人間の幸せが両立する社会を実現(目指す)するための提言」

『芸術を生み出すのは人間かAIか?』

あなたはAIが生み出した芸術作品を認めますか?


将来的には、AIが人間に代わって「芸術作品」を生み出すクリエイターとなるかもしれません。


すでに生み出されているAIによる芸術作成システム。


【自動作曲システム】
東京大学で開発されたAIによる自動作曲システム『オルフェウス』があります。

これは歌詞を入力すると自動的に作曲し、合成音声を作成して楽曲を作り出すAIです。

コード進行、リズムや伴奏などのパターンからメロディの確率を計算して作曲します。
この『オルフェウス』が作曲した楽曲は、20万曲を超えるといいますから驚きです。
つまり、作曲するスピードが早いのです。

この自動作曲システム『オルフェウス』は一般の人に公開されていて、ユーザー登録(無料)することで使用することができます。

 

【イラスト作成システム】
プリファード・ネットワークスの松元氏が開発した『DCGANフェースジェネレーター』という美少女のイラストを描き出すシステムがあります。

このAI(システム)は30万枚のイラストを学習して、「長髪」「眼鏡」などの100以上の特徴ベクトルを動かし、自分好みに調整することが出来ます。

1枚のイラストを描くのに掛かる時間が1秒というから、驚きです。
これでは手書きする人間が適いません(速度だけなら)。

ただし、まだ質に問題があるようです。



【小説執筆支援システム】
1.『ものがたりソフト』
芝浦工業大学が開発した小説執筆支援システム『ものがたりソフト』があります。
(ただし、こちらのシステムはまだ開発中で、使用はできません)

2014年に発表された旧版では、画面上に表示される「主人公の特徴」「物語のメインとなる行動」「「登場人物の心境」などの質問に答えることで物語のあらすじを作っていくというものでした。

 ですが、それだと小説などの執筆活動に慣れていない人には問題があり、利用することが難しかったのです。
そこで改良版では、「文節単位で表現を例示」「あらすじの文型を表示」「章構成を表示」などを搭載するように改良されました。
ですから、改良版では小説でよく使われる表現を例文として表示することで、例文から選択し文章を組み立てられるようになりました。
また、あらすじを13行にまとめるという設定が設けられています。

物語を創作するときに「あらすじ」って非常に大事なんですよね。
だいたい、小説を応募するときに審査員が必ず重要視するのがこの「あらすじ」なんです。
あらすじが面白くないと一次審査でだいたい落とされます。

このシステムが本格的に使用できるようになれば、小説家志望の人の手助けとなりうると思います。



2.『作家ですのよ』
公立はこだて未来大学が手掛けたのが小説作成システム『作家ですのよ』です。

こちらはモデルとなる小説家がいます。
それはショートショートの名手である星新一氏です。

 短編で最後にどんでん返しのオチがある作品を生み出そうと開発されたものです。

このAIには、約1000編もの星新一作品を学習させたそうです。

 
このシステムで書かれた「星新一賞」に応募した作品をわたしも読みましたが、感想を一言で言うと、
「文章は上手だが、創作物語としてのインパクトが弱い」そう思いました。



【その他のAIシステム】
他にもAIにバッハやベートーヴェンの曲を大量に学習させて、自動的に作曲するシステム『エミー』というものがあります。

それとGoogleが開発した『Deep Dream』という絵を描き出すAIがあります。
画像認識はAIにとっては得意分野なのです。
大量の画像を記憶し、そのなかからパターンなどを認識することがAIには可能です。

ですが、この『Deep Dream』が描き出した絵は「人工知能が描いた悪魔のような絵」という、あまりいい意味でないことで話題となりました。

ですが、別の絵画作成AIでは、著名な画家が描いた絵とそっくりそのままの絵を描き出すことが出来ています。

 



【予想される未来の創作活動】
いまだAIによる芸術活動はその歩みを一歩踏み出したにしか過ぎません。

ですが、やがて絵の世界も物語の世界も音楽の世界にはAIは進出してくるでしょう。

それによって才能に自信のない人には朗報となり、プロの芸術家にとっては脅威となる時代がやってくるでしょう。

それは芸術創作支援システムを利用すれば、素人でも芸術作品を生み出せるようになる一方で、プロの芸術家が生み出した作品に対抗するように支援システムで作られた作品とAI自身が生み出した芸術作品が競争の波に晒されるようになります。

 

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【個人的見解】
AI(人工知能)が発達しても、人間が生み出す創造的作品は真似できないだろうと、考えていた時代はあと少しで崩れてしまいそうです。

作詞、作曲、小説、絵などで一番早くAIが人間の能力を脅かすのは絵画(絵)ではないかと思っています。

 

それはAIというのが現時点で静止画を認識し学習することを得意としているからです。
(動画はいまのAIにはまだ学習することさえ困難が伴っている)

さらに絵や写真の大量のデータさえあればAIは人間と同じレベルまで到達するまでそれほど時間が掛からないと思います。


また、小説の文章というのは、いくらでも変化応用が可能です。
それは小説を書く作家の個性に委ねられている部分が大きいのです。

AIが得意とするのは、決まったパターンを認識することなので、いく通りでも表現することができる小説などを執筆には、ある欠けるポイントが出てきます
それは作家の個性です。

もし、複数人が、同じ登場人物、同じ設定などの同じ材料で執筆したとしても、まったく十人十色の物語が出来上がります。
それを生み出しているのは人間の個性なのです。
AIは人間が持つ個性を独自で持つことは出来ません

ですから、AIより優れた芸術作品を創作するポイントは、その人間が持つパーソナルな個性を強く表現することです。

 

現時点でAIが生み出す作品に生身の人間が対抗するには、その人にしか表現できない強い個性を表現するしかありません。

この芸術を生み出すAIが現われたときに、それを賛成する人と反対する人が出てくると思います。

あなたはどちらですか?

わたしの場合は、一部賛成一部反対というところでしょうか。
(要はその使い方、用い方が人間を主体とするか? 人間と対等に競わせるのか? という論点のところでしょう)
やはり、人間を主体とする発想に一票を投じます


お読みくださり、誠にありがとうございました